ことのは　（一度限りの復活公演）『夜、ナク、鳥』　（収録／劇集成Ⅰ）

●演出　関川佑一

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（フライヤーより）

「僕、大竹野さんみたいな本が書けるようになりたいっす。」

「そんな簡単に書けるようになられたら困るわ。苦労してここまでたどり着いたんやから。」

大竹野さんとの会話で一番覚えているやり取りである。２００３年・ラフレシア円形劇場祭で「ことのは」が公演している最中の楽屋テントでのやり取り。打ち上げに残ってくれた大竹野さんはたいそう楽しんでいたようで帰るのを嫌がり、隠れて僕とお酒を呑んでいた。

人の内面・孤独を抉り取るような作風とは裏腹に、大竹野さんを思い出すと必ず沢山の人に囲まれた画が浮かび上がる。ご家族・くじら企画に集う人々…今回の「ぼつじゅう」にも沢山の人が集まった。

まだまだ大竹野さんのようにはできないけれど、僕もニコニコとお酒を呑みながら人の深みに潜ってみようと思う。きっと辿るルートも見えてくるものも違うだろうけど、それでいい。答えはあの日、小寿枝さんに連れて帰られるあなたの背中であることを僕は知っているから。

僕、今年であの時のあなたと同い年になりますよ。何か運命的なタイミングでやらしてもらいます。また打ち上げ抜け出してこっそり楽屋で呑みましょうね。

関川佑一

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●出演　二宮瑠美　久保田智美　河上由佳　大江雅子　立花裕介　田口翼　髙橋ケンヂ　河口仁

※残念ながら4月3日以降の全公演が中止となりました。

2020.04